「スターマイン」4巻(ストロマ)

特典にドラマCDが付いたり、連載期間中にぱれっと本誌でエピソード人気投票があったり、色々と当作品のターニングポイントになりそうな第4巻。ちなみにエピソード人気投票は、「海回(前編)」「カラオケ回」「透のお泊まり回(前編)」に投票した。主要キャラが勢揃いしてわちゃわちゃしている回が好きなので。キャラクターの人気投票なら、牧乃一択だが。
当作品は個人的に、ハーレムものというよりは大家族ものとして読んでいる。この先、ハーレムエンドになるにせよ、行成が1人だけを選ぶにせよ、星野姉妹が流れ星に戻ってしまうにせよ、全員に幸せになってもらいたい。
以下は、各ヒロイン個別の感想。こうした書き方ができるのも、闇雲に数が多いのでなく各ヒロインにそれぞれ見せ場がある当作品ならでは。

・風見
メイン回が1つ、それもほとんど寝ているだけで、起きたら大嫌いな猫が目の前にいた、という可哀想な内容。恋人キャラとしては王道すぎて面白味が足りないと判断されているのか、2巻の髪を切りに行く回以降はまともなメイン回がない。
しかし、メインではないにしろ大抵の回にはサブキャラとして顔を出しているため、冷遇されているという印象はあまりない。むしろ王様ゲーム回では積極的に場を仕切り、郷のスキンシップ禁止回では崩壊寸前の郷を心配したり(スキンシップを禁止させたのは風見自身だが)と、周りをよく見ている。陸田家をひとつの家族とするなら、風見は間違いなく長女の器だと思う。

・郷
スキンシップ禁止回で見せた安定のエロさはもちろん、今巻では鈴と一緒に行動するシーンが目立っていた。風見が昼寝している傍らでホットケーキを作ったり、繭の黒誤魔(黒ゴマ)プリンに苦闘する鈴に「全部出していいよ」と優しく声をかけたり。ある意味で最も姉妹っぽくて微笑ましい。
前述のスキンシップ禁止回も、1週間我慢すれば行成を触り放題という条件付きとはいえ、アクシデントで中断するまでは本当に我慢していた。エロ方面で暴走する点を除けば、素直で気配りもできる普通に良い子だと思う。

・叶得
メイン回は、鈴との合同が1つのみ。しかしそこで見せた鈴のモノマネが破壊力満点だった。ドラマCDでもやけに行成とイチャイチャしていたのは、エピソード人気投票で3巻の水族館回が1位だったご褒美なのだろうか。
エピソード人気投票の結果や、ネット上の反応等を見る限り、当作品のヒロインで一番人気があるのは叶得だと思う。というか、好きな相手に素直に好きと言えないキャラ(敢えて「ツンデレ」とは言わない)が好きな人の票を一手に引き受けているのではないかと。他の姉妹が行成大好きという部分で一致しているだけに、叶得の独自性が一層際立つ。

・繭
彼女のメイン回で、そういえば星野姉妹って9人全員が行成の恋人だったな…、と今更ながら思い出した。「誰が一番行成の恋人に相応しいか」というのは一部のキャラ(≒風見)が勝手に言っているだけで、真の目的ではない。
行成の恋人という点で繭は他の姉妹にだいぶ遅れを取っているが、よりりんやゆかちーみたいな「友達」を行成の人脈に頼らず作ったのは本当に偉い。彼女が欲しいという行成の願いを叶えるために流れ星から人間になった星野姉妹も、決して行成を愛するだけの機械ではなく、行成と同じくらい大切なものがそれぞれにあるんだろうな、と思わせてくれる。今回のように、行成と同じクラスでない姉妹たちが普段学校でどう過ごしているのかを、もっと読んでみたい。

・里梨
メインの「穿いてない」回が珠玉の出来。2巻の「5倍揉め」回も然り、普段はがさつに振る舞っているくせにメイン回のときだけ女の子らしい一面を見せるとか、里梨はずるい(褒め言葉)。
里梨のメイン回は、叶得や牧乃のそれよりも読んでいてニヤニヤする。同じクラスで、身長も同じくらいで、男っぽい口調で話すせいか、行成も普段は恋人というよりも男友達のように接している。そんな相手が急にいじらしくなっておっぱい押しつけてきたりするんだから、そりゃ陥落するわな。さすがは行成をドキドキさせるランキング2位(鈴調べ)。

・牧乃
表紙のセンター、描き下ろしの「ほしのようちえん」、最初と最後のエピソード担当と、4巻は牧乃のための巻だったと言っても過言ではない。王様ゲームの腕立て伏せで見せたエロさも見事。
流れ星から人間になったとき、星野姉妹は9人それぞれ違う「属性」を授かったわけだが、牧乃の「母性」は魅力的すぎて卑怯だよなぁと思う。しかしそれゆえ、行成が牧乃に対してやたらデレデレしているのは、今は亡き母親の代わりとしてであって、恋人としてではないと解釈していた。今回、3巻では寸止めだったキスにようやく辿り着いたことで、行成の牧乃に対する見方も少し変わっていくのかも知れない。

・潮
鈴と合同のメイン回が1つだけで、今巻はあまり出番がなかった。3巻で表紙と大トリを務めた反動だろうか。
それでも、王様ゲーム回で風見に「最近潮と仲良すぎ」と嫉妬されているので、3巻で遊び友達ポジションから恋人に躍進したのは今も有効な模様。2年生組が色々と強すぎる中では、かなり検討している方だと思う。

・雪華
唯一のメイン回は、繭たちがバケツプリンを作っているのを見ていただけ。行成との絡みもほとんどなく、最終的にプリンを食べられたのかすら不明と、今巻で一番不遇な扱いだった気がする。
趣味の「三大欲求」のうち、食欲、睡眠欲は充分堪能させてもらったので、最後のひとつが火を噴くところをそろそろ見てみたい。5巻の表紙&トリのキス回は雪華と予想しているが、どうでしょうかストロマ先生(聞かれても)。

・鈴
2つのメイン回のうち、片方は叶得、もう一方は潮との合同。4巻の主演女優賞は牧乃だが、助演女優賞は鈴だったと思う。今までで一番鈴が活躍していたと言っていい。
叶得のモノマネ回では、逆に叶得に鈴のモノマネをさせるというナイスアシストを記録。潮とのゲーム回でも、行成の膝に乗る自分に嫉妬する潮に気付いて席を譲ったりして、妹だけど3年生という設定がようやく活きるようになってきた。最終エピソードで、風見に対してキレの良いツッコミを披露していたのも見逃せない。星野姉妹に不足気味な「ツッコミ」属性をこのまま磨いていってくれれば、更に魅力的なキャラになるかも知れない。