「繰上返還」で奨学金を返済して、38万円得をした

こんにちは。「まっしろライター」のましろです。

プロフィールにも書いている通り、9月末で退職し、今月からフリーライターに転身しました。

優柔不断な人生を送ってきた私にしては、かなり思い切った選択です。

 

決断した理由は色々ありますが、大学時代に借りていた奨学金を「繰上返還」の制度を使ってすでに全額返済しているのも一因です。

奨学金が残っている状態だったら、収入がなくなって返済できなくなるリスクを恐れて、退職できなかったかもしれません。

 

大学を卒業して半年後から返済は始まるため、2017年3月に卒業した方は今月(10月)が開始月になるはずです。

「そもそも、繰上返還なんて制度があったの?」

「繰上返還ってした方がいいの?」

その中には、当時の私のように、こう考えている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、「繰上返還の概要・方法」、「実際に繰上返還をして感じたメリット・デメリット」をお伝えします。

 

 

繰上返還とは?

大学時代に日本学生支援機構から借りた奨学金は、大学卒業後、複数回にわけて返済する必要があります。

特に第二種奨学金の場合、最大で年3%の利息がつきます(第一種奨学金は無利息)。

未来に返済する予定の奨学金を前倒しで返済できる制度が、「繰上返還」です。

第一種奨学金、第二種奨学金とも返還期日の到来していない割賦金を繰り上げて返還することができます。

引用:繰上返還 > 概要 - JASSO

 

繰上返還の方法

繰上返還を行いたい場合は、以下のいずれかの方法で手続きをする必要があります。

  • インターネットでの手続き
  • 書類での手続き
  • 電話での手続き

今の時代、電話で手続きをする人はいないと思うので、ここではインターネットでの手続きと、書類での手続きについてご説明します。

インターネットからの手続き

スカラネット・パーソナル」という、日本学生支援機構が運営するサイトから繰上返還の申し込みができます。

スクリーンショットを撮ろうしてログインしてみましたが、すでに返済済みであるため繰上返還のページには入れませんでした…。

なので、スクリーンショットが張られている記事を勝手ながら紹介させていただきます。

返還回数があと何回残っているかなどもわかるようです。

書類での手続き

繰上返還申込書」に必要事項(氏名、返還回数など)を記入し、日本学生支援機構に郵送します。

私が繰上返還をしたときは、まだインターネットでの手続きができなかったため(2014年からできるようになったらしい)、この方法で手続きしました。

返還回数は、もちろん手計算。便利な時代になったものです…。

 

私の返還スケジュール

実際に、どのようなスケジュールで繰上返還を行ったかを記載します。

まず、私が第二種奨学金で借りた金額は以下の通り。

  • 貸与総額:3,840,000円(80,000円×48ヵ月)
  • 利率:1.07625000%
  • 月賦返還回数:240回(20年)
  • 月賦返還額:17,874円(最終回のみ18,089円)

昔の預金通帳を引っ張り出して確認したところ、私の返済開始年月は2010年10月でなく、なぜか12月でした(返済用の口座を変えたからかもしれない)。

最初は口座から引き落とされるがままにしていましたが、ある程度お金が貯まった2012年4月に1回、さらに翌年の2013年4月にもう1回、繰上返還を実施。

その結果、大学を卒業してからちょうど3年で、約400万円の奨学金をすべて返済することができました。

 

結局、いくら得をしたか?

  • 本来の返還額:4,289,975円
  • 実際の返還額:3,905,253円
  • 差額:384,722円

「得をした」という表現が正しいのかわかりませんが、何も手続きをしていなかったらこの金額が手元からなくなっていたのか…と考えると、やはり繰上返還をして正解だったと感じます。

 

繰上返還のメリット

支払う利息が少なくなる

上記の通り、繰上返還をしたぶん返還回数が減るため、支払う利息も少なくなります。

極端な例でいえば、大学を卒業すると同時に全額返済してしまえば、利息は一切かかりません。

そんな返し方ができる人は、そもそも奨学金を借りていないでしょうが…。

精神的に楽になる

奨学金とは本来、返済義務がない「給付型」のものだけを指しますが、日本学生支援機構の奨学金は「貸与型」です。利息の有り無しにかかわらず、返済する必要があります。

早い話が、「借金」です。

 

私の場合、2010年3月に大学を卒業してから7年半しか経っていないため、繰上返還をしていなければ、今はまだ本来の返還額の1/3程度しか返せていないことになります。

リード文からの繰り返しになりますが、その状態で「会社を辞めてフリーになる」という選択はできなかったでしょう。

多少無理をしてでも、あのとき繰上返還をして良かったと思っています。

 

そのため、私の意見は「少しでもお金に余裕があるのであれば、繰上返済をした方がいい」ということになります。

 

繰上返還のデメリット

一時的に貯金が減る

当然ですが、繰上返還をするためにはある程度まとまったお金が必要です。

利息が少なくなるなどのメリットに気を取られて返済しすぎて、直近の生活費が足りなくなってしまっては元も子もありません。

実際、私が繰上返還をした直後は預金残高が50万円まで減ったので、「今病気になったら死ぬな…」とビクビクしながら過ごしていました。

奨学金を返さなくてよくなるかもしれない

もしかしたら近い将来、奨学金の返済が免除される制度ができるかもしれません。

免除制度自体は今も一応ありますが、よほど大きな病気にかかったりしない限り適用されないようです。

仮にそのような制度ができたとしても、すでに繰上返還で返済してしまった金額は戻ってきません。

ただこれは、「9月1日に学校が火事でなくなるかもしれないから、夏休みの宿題はしないでおこう」と言っているようなものなので、デメリットというほどではありません。

むしろ、そのような制度ができること自体は、日本全体を考えれば喜ばしいことです。

(衆議院選挙の報道を見ている限り、奨学金のことは誰も考えていなさそうですが…)

 

繰上返還する以前に、毎月の奨学金が返せない場合は?

この記事は「繰上返還」のメリットを紹介するのが目的なので、日本の奨学金制度の問題点について書く予定はありません(というより、書く知識がまだありません)。

むしろ、私自身は感謝しています。奨学金がなければ、大学には通えなかったので。

奨学金制度の問題点について詳しく知りたい方は、以下の本がおすすめです。

(サムネイルに使う画像がほしかったわけではありません…)

著者の今野晴貴さんは、ブラック企業や奨学金などの問題に取り組むNPO法人「POSSE」の代表理事を務められています。