学生時代に『みゅ~こん!』の真珠先生みたいな先生に出会いたかった

  こんにちは。「まっしろライター」のましろです。

 

このごろ――特にきららMAXの作品には、きちんと指導をする先生が増えている。『みゅ~こん!』の真珠先生や、『夢見るプリマ・ガール!』のれいか先生。

 

  先日投稿した記事で、こんなことを書きました。

 今回は、「きちんと指導をする先生」の代表格である、『みゅ~こん!』の真珠先生をご紹介します。

 主人公たちが所属する「コーラス愛好会」の顧問でありながら、その可愛らしさ、その有能っぷりから、主人公たちよりも人気があるんじゃないかと専らの評判です(要出典)。

 

 

物語の舵取り役

 県内随一の音楽強豪校である、常盤森学

 真珠先生が顧問を務める「コーラス愛好会」は、主人公の1年生・三咲乃ノ花が新しく立ち上げた愛好会です。

 ただ、このコーラス愛好会、部活らしいことは何もしません。同級生の晴原舞衣、先輩の桜庭奏音日向雫の4人で、お花見をしたり、ブルマを履いて部室の掃除をしたり、腹筋を見せるためにお腹をペロンと出して触らせたり…。

 「なるほど。これは部活4コマと見せかけた、女の子がキャッキャウフフする系の4コマなんだな。俺、そういうのも嫌いじゃないよ?」

 

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みゅ~こんの時間だ!(引用:『みゅ~こん!』1巻43ページ)

 …と、読者の誰もが納得しかけたとき、リコーダーを片手に真珠先生が登場します。「~だね!」「~だよ!」と、語尾にビックリマークをつける話し方が印象的。

 乃ノ花たちが遊んでいたのは、決してやる気がなかったからではありません。コーラス愛好会を作ったはいいものの、特に成果を発表する機会もないため、何を目的に活動をすればいいのかが分からなかったのです。

 真珠先生はそんな彼女たちに、学園内で行われる有志企画のミニコンサートに参加することを提案。目標ができた乃ノ花たちは、筋力トレーニングや発声練習など、精力的に部活動に取り組むようになります。

 真珠先生の存在は、『みゅ~こん!』が「まじめに部活をする4コマ」であることを読者に伝える役割も果たしているのです。まあ、このあとも割と遊んでばかりなのですが…。

 

玄人受け(?)する外見

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足ぶらぶらが可愛い(引用:『みゅ~こん!』1巻44ページ)

 真珠先生の外見的特徴は、背が低いこと、髪をゆるくカールさせていること、子ども用ドレスのような服を着ていること、…。

 ありていに言うと、「幼女」です。高校生にしては小柄な乃ノ花と並んでも、どちらが年上か分かりません。

 ただ、飛び級で大学を卒業した天才などではなく、ちゃんと成人済み。「去年からの新任」とのことなので、おそらく23歳前後でしょう。ごくり…(何)。

 

 真珠先生の一番好きな楽器はリコーダー。そのこだわりっぷりは、常にリコーダーを肌身離さず持ち歩き、服装もリコーダーのイメージに合うものをわざわざ選ぶほど。

 ただ、プロのリコーダー奏者は少なく、生徒たちに教える機会もほとんどないため、学校ではピアノを教えています。

 小学校の音楽の授業で演奏することが多いことから、「リコーダーは子どもが吹くもの」と思われがちです。マンガやアニメでも、キャラクターの幼さを強調するアイテムとしてしばしば使われます。

 しかし、子どもでも演奏できるというだけで、上手な演奏をするためには他の楽器と同じように相応の修練を積む必要があります。

 作中で真珠先生も熱弁している通り、リコーダーはバロック時代(17世紀~18世紀中ごろ)のヨーロッパで宮廷音楽にも用いられた、歴史の古い楽器なのです。

 

 そんな真珠先生のフルネームは、「小川真珠(おがわ しんじゅ)」と言います。「小さな川」を意味するバッハと、「ゆがんだ真珠」を意味するバロックから連想した名前だと思われます。

 真珠先生自身は、ゆがんでいるどころか純粋すぎるキャラクターですが、この場合「個性的な」「玄人受けする」という意味の方が近いかもしれません。

 

内面からにじみ出る大人のオーラ

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デキる女、真珠先生(引用:『みゅ~こん!』1巻115ページ)

 スーパーでお酒を買おうものなら、間違いなく年齢確認されるであろう真珠先生。しかし、「見た目は子供、頭脳は大人」という言葉があるように、中身は年相応の大人です。

 むしろ、教師2年目とは思えないほど仕事ができて、先輩教師からの信頼も厚い。備品のチェックや、課題曲の選定など様々な作業を依頼されますが、いずれも前倒しで終わらせています。

 初対面の人には、その外見をからかわれることもあるものの、学校の生徒や教師は決して真珠先生を子ども扱いしません。頼りになる、自立した大人の女性として、敬意を持って接しています。

 

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私も好きです(引用:『みゅ~こん!』1巻62ページ)

 真珠先生自身、周りから子ども扱いされるのをあまり気にしていません。

 むしろ、すすんで子どものようなふるまいをすることすらあります。大好きなアイスやプリンを目の前にしてテンションが上がったり、海に行ったときは女児用かと見間違うデザインの水着を着たり…。

 

 人に悪口を言われたとき、必要以上に怒ったり、言われた内容をいつまでも気にしたりしてしまうのは、「図星」だから。自分自身、そのことにコンプレックスを持っているからです。

 作中で、真珠先生が「背が高くなりたい」「大人っぽくなりたい」と愚痴をこぼしたことは一度もありません。

 背が低いのは、今さらどうしようもない。大人だって、アイスやプリンが好きな人はいくらでもいる。他の人が考える「大人らしさ」よりも、「自分らしさ」を大事にして等身大の生き方をする、それこそが本当の大人ではないでしょうか。

 

個性を大事に

 真珠先生は、生徒の個性を尊重する先生です。

 …と言うと、いかにもありふれた表現ですが(自分の語彙がないだけ)、真珠先生ほど生徒を大切にしてくれる先生はなかなかいないと思います。

 基本的に、真珠先生はコーラス愛好会の活動内容に口を出しません。イベントに参加するという大きな目標を立てたり、基礎練習に付き合ったりするだけで、舞台上で歌う曲は部員たちが作ります。作曲は舞衣、編曲は奏音、作詞は部員全員で考えることが多いようです。

 

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先生が夜なべして衣装を作ってくれた(引用:『みゅ~こん!』1巻72ページ)

 もちろん、真珠先生は何もしていないわけではありません。乃ノ花たちが部活動に専念できるよう、自宅を練習場所に提供したり、徹夜で舞台用の衣装を作るなど、サポート役に徹しています。

 

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守りたい、この笑顔(引用:『みゅ~こん!』2巻37ページ)

 『みゅ~こん!』の舞台である常盤森学園は、平和なようでいて、どこか保守的な空気の漂う学校でもあります。乃ノ花がコーラス愛好会を作ったのも、初心者である彼女を、どの音楽系の部活も受け入れてくれないからでした。

 2巻では、合唱部とコーラス愛好会を統合するという話が持ち上がります。派手な衣装を着て、合間にトークを挟み、ポップなオリジナル曲を歌う。コーラス愛好会は規律を重んじる学園にはふさわしくないと、一部の先生には以前から目をつけられていたようです。

 もちろん、部員全員が一丸になってひとつの曲を歌う合唱部には、コーラス愛好会とは別の良さがあります。しかし、マイペースな乃ノ花たちが合唱部に入ったら、息苦しさを感じてのびのびと歌えなくなってしまうでしょう。

 真珠先生は、乃ノ花たちの自由な演奏を愛していました。統合の話が決まりかけていたときも、自分の評判が悪くなることも顧みず、他の先生たちに存続を訴えようとしていました。まさに教師の鑑です。

 

みんなで真珠先生を愛でよう

 残念ながら、まんがタイムきららMAXにおける『みゅ~こん!』の連載はすでに終了しています。単行本は全2巻。

 「4コマの2巻完結は事実上の打ち切り」という意見もありますが、音楽未経験の乃ノ花が指揮者として成長していく姿を丁寧に描いた本作品は、2巻で完結する意義があった作品だと思います。

 

 ただ、ニコニコ静画まんがタイムきらら公式チャンネル「きららベース」では、『みゅ~こん!』の1話から17話が今月末(2017年10月31日)まで無料で公開されています。

 単行本1巻の収録回(1話~13話)がすべて無料で読めて、単行本では白黒になっている雑誌掲載時のカラーページもそのまま。

 これだけ聞くと、「1巻は買わなくていいんじゃないか?」と思えてきますが、1巻には真珠先生の可愛さとかっこよさを堪能できる描きおろしが6ページ収録されています。

 つまり、単行本も買って、きららベースでも読もうということです。

 

 私も、あらためてきららベースで『みゅ~こん!』を読みました。

 漫画を読んでいるときにコメントが流れてくるのは初めての体験ですが、なかなか楽しい。そのコメントも、「かわいい」「エロい」「●REC」「ふぅ…」など、好意的な(?)ものばかり。

 ただ、ひいき目に見ても一番人気があるのは真珠先生のような気がしました。真珠先生が登場すると、やけにコメントが増える。

 特に、無料公開されている中での最終話である17話は、真珠先生の魅力があますところなく詰まっています。画面が「真珠先生結婚して」というコメントで見えなくなるのも、しかたありません。