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【ネタバレ注意】『ブレンド・S』3話感想

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第3話「デートのち18禁」

脚本:雑破 業 絵コンテ:黒柳トシマサ 演出:黒柳トシマサ 作画監督:波部 崇

深夜アニメの観過ぎで寝不足が続く店長ディーノ。
海外のアニメにも興味のある苺香はディーノに、なぜ自分が海外に憧れ、留学の目的が出来たのか、きっかけになった幼い頃の出来事や、家族との思い出を話す。
一方、ディーノは苺香ともっと仲良くなろうと、ついに苺香をデートに誘うことに成功する。
ところが当日そこに現れたのは…。

『ブレンド・S』、アニメ3話を観ました。

タイトルからして何やら不穏な空気が漂いますが、感想を書いていきます。

ディーノそこ変われ

今回は、原作3話ぶんのエピソードが映像化されていました。Aパートに2話、Bパートに1話の比率なので、Aパートの時間が長かったような気がします。

Aパートの前半では、苺香が外国好きになったきっかけが描かれています。これは、原作1巻の7話に収録されています。

アニメ1話の冒頭にも登場していますが、苺香の自宅はかなり立派な和風建築で、庭には「鹿威し」もあるほど。

そんな家に生まれた苺香は、服は着物、食べ物はすべて和食と、「和」に囲まれた生活をしていたそうです。その反動により、5歳で日本に飽きて海外に魅力を感じるようになったとのこと。

幼少時代の和装苺香が、座敷童みたいで可愛いです。

自分が昔話を始めたせいで、ディーノの仮眠時間を奪ってしまったと反省する苺香(仮眠していたのは、深夜アニメを観ていたせいですが)。そのお詫びとして、ディーノに自分のひざ枕で寝るように促します

このシーン、「男女ラブコメが少ない今のきららでこんなのやるか…」と、原作で読んだときもビックリしましたが、アニメで初めて観た方にとっても衝撃的だったようですね。

一応、私の考えを書いておくと、こういう方々(婉曲)が一定数いるのは知っていたので、あまり気にしていません。

『Aチャンネル』の某騒動のように、作品の内容と関係ないところで言われているわけでもありませんし(というか、冗談で言っているような気もする)。

また、公式の遊びっぷり(ディーノ役の前野智昭さん、秋月役の鈴木達央さんの男性声優2人がパーソナリティのインターネットラジオ「スティーレ閉店中!!」など)を見る限り、製作者側もこうした反応があるのは分かった上でアニメ化したのでしょう。

そもそも、このような意見はごく一部で、全体的には好意的な感想が多いのではないかと思います。

なんだかんだでイケメンの店長

Aパート後半では、苺香との仲を進展させるために、ディーノが彼女をデートに誘おうとします。原作2巻の2話に収録されているお話で、2巻からのアニメ化は初めてです。

しかし、デートのお誘いを「従業員の慰労会」と勘違いした苺香は、夏帆と秋月の2人も呼んでしまいました。まあ、よくある展開ですね…。

待ち合わせ日時が「日曜日の朝8時半」というあたりで察しがつくように、麻冬だけはニチアサの番組を観るために欠席です。

余談ですが、今月からニチアサの時間帯が8:30~10:00に変わってしまったので、「出かけるのが遅くなる」と困っている方も多いのではないでしょうか(プリキュアの放送時間は変わりませんが)。

すっかりヘタレ&不憫キャラが定着してしまったディーノですが、まがりなりにもイケメンのイタリア人。苺香以外の女性には、スマートに接することができるようです。

その苺香に対しても、私服姿を見て素直に「かわいい」と口に出して褒めたりしています。

こういうセリフ、日本人の男性は恥ずかしくてなかなか言えませんよね。いや、自分だけか…?

その同人誌、どこで売っていますか?

Bパートは、お客さんが忘れていった18禁の同人誌をめぐって、苺香たちが大混乱するお話。1巻13話のエピソードですね。

同人誌の内容に興味津々な夏帆を「あんたは18歳以下だからダメよ」と制止する麻冬ですが、むしろ麻冬の方が年下に見えます。

同人誌の内容がセーラー服女子高生の緊縛ものなだけに、落とした人も取りに来づらいだろうと考えた苺香は、「本人だけが気づく遠回しな聞き方」をしてお客さんに忘れ物を預かっていることを伝えようとします。

ただ、その聞き方が例によって、「縛られるのはお好きですか?」「セーラー服の女の子をどうにかしたい願望はお持ちですか?」と、相変わらずのドSっぷり。

もしお客さんが「はい!」と答えたら、どうなるのでしょうか…。「何を期待しているんですか…?」(原作1巻カバー裏より)と言ってほしい。

結局、店の外に張り紙をしたことが功を奏し、忘れ物の落とし主が現れます。

落としたのは男性だろうと思っていた苺香ですが、取りに来たのはなんと美人な女性――美雨でした。

その美雨に対しても、18禁同人誌のタイトルを目の前で言わせるという羞恥プレイをしかける苺香…。ドSの才能が開花したどころか、もはや満開ですね。

なお、この同人誌『縛って果てまで強引ぐマイウェイ』の表紙イラストは、原作者の中山幸さんが描かれています。普通に使えそう(何に)。

白いものがばっちり描かれていますが、こういうのって地上波アニメで描いても大丈夫なんでしたっけ?

ただ、苺香いわく、あれは「何か…汗?」なので、エッチなものに見えてしまう人の方がエッチなのでしょう。

総括

女の子同士の掛け合いが好きな方々(婉曲/しつこい)には刺激の強い回でしたが、いよいよ『ブレンド・S』の本領発揮だなと感じました。

男女問わず、個性的なキャラクターの人間関係が繰り広げられる作品。観る人によってどこに重きを置くかが違うからこそ、様々な感想が出てくるのだと思います。それ自体は、とても良いことだと思います。